生活でやりがち!「肩こり・首コリ」の原因
目次
○ パソコン、スマートフォンの使用による姿勢
人間の頭部の重量は成人で約5kgと言われています。
頭頸部が直立していれば、頭部は支柱である頸椎によって支えられます(下図)
左図:頭頸部レントゲン 中図:頭頸部の模式図 右図:頭頸部を天秤に見立てた場合
一方で、パソコンやスマートフォンを使用している時にみられる頭部突出位では、
その約3倍、首に負荷がかかるといわれています。
今、このブログをお読みになっているあなた。
このような姿勢になってませんか?
姿勢が崩れていくほど、姿勢を保つ筋肉の活動量は増えて、
頸〜肩、腰のコリは増えていきますのでご注意ください。
○ 精神的なストレスによる筋肉の緊張
人間は身体的なストレス・精神的なストレスを感じると
本能的に身体を守ろうとするため、
人間の急所がどこにあるのかを考えると、
どこの筋肉が縮まりやすいのかがわかります。
例えば、何かに驚いた時には、
首を守ろうと肩がすくみ、腹部を守ろうと全身が丸まりますよね。
肩をすくめる筋肉や、丸まろうとする筋肉は緊張状態になりやすいため
コリの原因になりますので、重点的にストレッチや運動をすることで
塊をほぐしてあげてくださいね。
○ 寒さや冷えによる緊張と自律神経の崩れ
寒い時には、筋肉が収縮するたコリが生じやすくなるのですが、
なぜ、身体は寒さを感じると、筋肉が収縮するのでしょう?
それは、外気に曝されることで、人間の体温は奪われるからです。
人間は、体温が奪われることによって低体温状態になり、
生命の危機が迫っていることを本能的に判断することができます。
そのため低体温状態にならないように筋肉を収縮させて熱産生を促進し、
外気が下がっていたとしても、体温が35〜36℃前後で保たれているのです。
例えば、
寒くなると鳥肌が立ち、体毛が立つ経験や全身が震えた経験はありませんか?
寒さによって自律神経(交感神経)が活発になることで、
皮膚にある立毛筋が収縮し、周囲の毛孔部が隆起し、
体毛が垂直方向に立つのです。
短時間の寒さや冷えであれば良いのですが、
長期的に筋肉が収縮している場合には、
筋肉のコリを作り出す原因になります。
冬は暖房を使って部屋の温度を上げ、
夏は冷房の効きすぎた部屋に長時間いないことをお勧めします。
職場や家族がいるような場合は、ブランケットや上着を羽織るようにして
体温調節には注意してください。
また1時間や2時間ごとに体を動かして、
体の熱産生を促したりすることも効果的です。
○ 不適切な枕の選択
8時間の睡眠をとっている方であれば、人生の1/3の時間は睡眠であり、
6時間睡眠であれば、人生の1/4が睡眠です。
最近、睡眠の質を高めてあげることが大切であるとよく言われており、
枕の正しい選択は重要です。
枕は、仰向き・横向きの2つの寝方をしてみて、
背骨のラインが崩れていない状態(理想的なアライメントライン)
であることが重要になります。(下図)
上図に示したように、
横向きで寝ている女性が使用している枕は、高すぎます。
体幹〜頭頸部にかけて側屈をしてしまうほどの高さの枕ですから、
仰向けになった時には、さらにアライメントは崩れてしまいます。
●枕の選び方
では理想的な枕はどのような物でしょうか?
私がお勧めするのは、以下のような形状をした枕です。
しかし、
一般的に売られている従来の枕は、真ん中が一番高く、
端が低くなっている形状をしていますね…。
私たちが寝る時には、
仰向けは、枕の真ん中に頭が位置し
横向けになると枕の端に頭が位置することがほとんどですから、
仰向けでは、床から頭の高さが近くなるため、
従来の枕では高すぎる
横向けでは、肩から頭までの高さが大きいため、
低すぎることになります。(以下の図を参照)
よって、私がオススメする枕のように、
真ん中が低く、端にかけて高くなる
という特徴がある物を選ぶようにしてくださいね。